2019年9月4日水曜日

レジャー白書2019 その3

囲碁の参加実態についてに出ているその他の数字を見てみましょう。
一昨年のレジャー白書から囲碁に関連する数字を拾い始めているので、それを表にしてみました。


参加人口はほぼ横ばいですが、いきなり活動費が跳ね上がっています。
今回の調査対象の人の中にいたストのマハラジャみたいな人が数人紛れ込んだのでしょうか?
確かに囲碁というのは金を注ぎ込もうと思えばいくらでもいけちゃう趣味ではありますが、私にはあまり縁のない領域の話ですねえw
ここでソシャゲの無課金厨と重課金戦士との差Ver.囲碁みたいな話に進むと横道に逸れ過ぎてしまうのでこの話はここまでにしておきましょうw

参加希望率というのは参加した人で来年も続けたいと思っている人、参加しなかったけど来年はやってみたいと思っている人を足した数になります。
調査対象である15歳から79歳までの日本国内での人口が1億弱、ざっくりと1%イコール100万人と計算されまして、参加人口210万人イコール参加率2.1%に対して参加希望率4.5%ということは理論上の伸びしろはあるということになります。

ガチで斜陽の分野ともなると、例えばパチンコなんかは950万人の参加人口(=9.5%の参加率)がありながら参加希望率が5.8%しかないというようなこともあるわけでして、まだ理論上の伸びしろがあるだけマシという見方も出来るかと思います。
まあパチンコは来年はやめようと思っていても結局やめられない部分が・・・ゲフンゲフン

一応参加希望率が一昨年・昨年と4.4%だったものが0.1%伸びて4.5%になったのも微かな灯明ではありますが良い兆候と考えることも出来なくはないですかね。

次回のエントリで隣接する娯楽のカテゴリと比較してあれこれ考えてみてレジャー白書のネタは〆にしたいと思います。



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2019年8月30日金曜日

レジャー白書2019 その2

続きです。

前年190万人から20万増えて210万人になった国内囲碁人口、ほぼ横ばいの数字の中でも質的な変化が大きく見られました。

まず前置きとしてレジャー白書の調査方法や数字の性格について確認しておきましょう。

・調査対象は全国の15~79歳の男女であり、15歳未満と80歳以上は対象外となっています。
・2019年1~2月に総人口の性別・年代別・都道府県別比率に即した3226の有効回答をインターネット調査で収集しています。
・現役世代該当する余暇活動を2018年中に1回以上行ったという回答があった場合に参加人口としてカウントされることになります。

それではまず前年2017年の囲碁人口の年代別・男女別構成比です。


全体を100とした時に48.8%が70代の男女、60代を加えると全体の6割を超えてしまうという恐るべき世代別構成比に日本囲碁界の未来は明るくないなと頭がクラクラします。

これが今回2018年になると大きく構成比が変わります。


まず目立って70代の比率が小さくなりまして、傘寿を迎えてめでたくレジャー白書の調査対象から卒業された方、六文銭を持って旅立たれた方もあるのだろうなと想像されます。
その分ほかの年代が増加していまして前年焼野原状態だった50代が謎の躍進をしつつも10代と20代も微増、ここ三年間の囲碁人口横ばい傾向にあってその中身としてはおだやかに世代交代をしつつあるのかなと思わせる数字が出てきています。

あと男女比が前年に89.2対10.8だったものが今回は78.4対21.6とこれまた大きく変動していまして、まあ悪い傾向ではないよなあとは思います。

この傾向が続けばそんなに大きく参加人口を落とすことなく若い世代に移行出来なくもないかなあと思うのですが、来年出てくるデータでそんな願望もむなしく打ち砕かれる展開になっても何の不思議もないところではありますかね。

まあ去年のデータは夢も希望も持てないような数字ばかりでしたが、今年は将来に向けてささやかな希望を持てるかなあということでw


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2019年8月29日木曜日

レジャー白書2019 その1

今日は今晩はお久しぶりです、私です。黒森総研です。
お盆前に発売されたレジャー白書2019が図書館の新着図書として入荷しましたので早速借りてきました。



で、早速なのですが2018年の国内囲碁人口は前年から20万人増えて210万人とのことでした。
前年190万人からさらに落ち込むのではないかと戦々恐々でしたが、何とか持ち堪えた感じですね。
訪問調査からインターネット調査に切り換わった2009年からのデータを折れ線グラフ化すると大体こんな感じになります。



ここ3年は200、190、210とほぼ横ばいの状況ですが中身的には大きく変わったところがありますので次回以降でその点について考察してみたいと思います。


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2018年3月31日土曜日

グランドチャンピオン戦決勝大盤解説会。

午前中に行われた準決勝を日本棋院Youtube公式チャンネルで見て井山さんが本木くんに勝ったところまで確認して、もう一方の河野臨さんと一力くんの対局は決着を見ないまま正午過ぎに家を出ました。



行きがけに神田神保町を通過したら歩道にワゴンが出されて古書が売られていましてイベントが行われているようで何事かと思ったのですが、後で調べてみたら「春の古本まつり・さくらみちフェスティバル」というイベントでした。
帰り道に立ち寄って八冊ほど棋書を買って帰ったのですがそれはまた別エントリにてということで。

決勝は囲碁将棋チャンネルで生中継されるということでYoutube公式チャンネルで中継されるのは準決勝のみで決勝はナシとなっていまして大人の事情とはいえちょっと残念な話でしたね。
チャンネル登録者や来場者が増えればこの辺の事情も変わるのですかねえ。





















公開対局ということで壇上にセットが設置されまして、見慣れない景色が会場に出現します。
夫婦ペア碁トーナメントの時にもこういう形式があったように記憶していますが、あの棋戦は終了しちゃいましたしね。
解説はダンディなおヒゲの片岡聡九段で聞き手は相変わらずお美しい吉原由香里六段、対局しているすぐ横で解説するのでチクンさんなどを置くわけにも行かず、適任ですよね。





















会場は150席くらいの設営で6割くらいの入りだったでしょうか、土曜日と言うことで平日開催の時よりも現役世代の来場客が多い目でした。

対局の方は両者二隅をコスミに打って四隅を互いにカカリ合うおもしろ布石で進行します。
江戸時代ならコスミを打つところですかねw



さらにコスミツケから鏡像のような上下左右で対称になる進行が続きまして、公開対局と言うことで両対局者が来場者や視聴者を楽しませようというエンターテイナー的なノリで噛み合ったというとことのようでしたw




























このあと白番の河野臨さんがこの対称な展開から外してきまして、シチョウアタリを巡る駆け引きなどありつつ右上の模様の接点での競り合いで河野臨さんにミスがあって黒番井山さんが大儲け、そのまま押し切って中押勝ちとなりました。

局後に大盤で検討






















特別協賛のフジッコから両対局者にカスピ海ヨーグルト1年分が贈呈されていましたが、毎朝自宅まで配達するわけはないので1年分と換算されたヨーグルトギフト券が贈られるということになるのですかね。





















それでまあ今後なんですが日本棋院市谷本院など近場での大盤解説会は4月中は無い見通しで5月になってからの本因坊戦挑戦手合いを待たねばならないようです。

そういえば4月5日の本因坊リーグ最終節一斉対局は日本棋院Youtube公式チャンネルで中継されるということで、何か流れ的に本因坊戦挑戦手合はニコニコではもう中継されなくなり、今後はYoutubeに一本化されるように思えますね。




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2018年3月29日木曜日

ネット棋戦でソフト打ち不正。

欧州囲碁連盟(EGF)主催でパンダネットが協力しているネット棋戦でPandanet Go European Team Championshipというのがありまして、そこでの対局で相手がLeelaを使ったソフト打ちをしているという抗議があり、慎重に調査・分析を行った結果、黒であるという判定が出ましてLeelaを使用したとされる人物の同大会での対局は遡って全て反則負けにされて今期と来期の同大会への出場を停止する処分が下されました。

Pandanet Go European Team Championshipは欧州・アフリカ・中近東の37か国が代表チームを組んで団体戦を行う大会で、大会名にもある通りで対局は全てパンダネット上でのオンライン対局で行われます。
A~Dの4つのリーグに分かれて行われるこの大会のAリーグの第四ラウンドでイタリア代表チームのCarloMettaとイスラエル代表チームのReemBenDavidが対局して下記のような感じで黒番のCarloMettaが中押で勝ちました。

黒番 イタリア代表 CarloMetta四段 with Leela
白番 イスラエル代表 ReemBenDavid五段

棋譜再生

165手完黒中押勝ち

観戦していたユーザーがLeelaを使用して勝率や候補手を参考にしていたらイタリア代表の着手がLeelaが表示する候補手とほぼ全て一致したということに端を発しましてソフト打ちやってたんじゃねえのかという話になり、イスラエル代表チームが正式に抗議を申し入れました。
抗議を受けて主催・運営サイドで調査した結果、50手目から150手目までの着手のうち98%(つまり49手)がLeelaの着手と一致してこれはもう1億%クロだよねということで上述のような処分が下されたという経緯になります。

日本でもニコニコなんかの棋戦中継などで天頂やLeelaの数値や候補手をコメントするのをよく見かけますが、そこから疑念が生じたということですかね。

内部関係者がSNSで語った話では、まず疑われている人物のオフライン即ちリアルの大会での対局の棋譜をいくつか分析して中盤50手から150手についてLeelaが示す候補手上位三つで1位から5%以上離れていないものとの一致率が70~80%であると分かります。
次にソフト打ちの嫌疑がかけられている対局について同様にLeelaとの一致率を調べたところ98%で唯一違っていた手も勝率が一番高い手とは1%しか違わない候補手だたっとのことでした。

そこでCarloMettaの知り合いであると称する人間が登場、彼をよく知ってるんだけどここ二年くらい彼はネットで対局せずにLeelaとばかり打ってLeelaで研究していたんだよ、だからLeelaと極端に打ち筋が似てしまうこともあるんじゃないかな、などと読む気が失せるようなまとまりのない長文で擁護の書き込みをします。

おい、ちょっと待て二年前のLeelaは研究に使えるほど強くねえぞいい加減なこと言うなと外野からツッコミを入れたくなってしまいましたw
案の定、ほとんど信じてもらえてないみたいで少しホッとしますw

将棋やチェスの不正を取り扱う際にはコンピュータとの一致率は決定的な証拠としては扱われないところがありまして、今回の裁定では一致率98%でクロとされましたがその辺の妥当性については彼がシロかクロかという論点とは別に賛否両論ありました。
ただここ最近の囲碁AIの進化が目覚ましいことからいつかこういった不正が取り沙汰されることになるだろうなとは皆うすうす感じていたらしく、事ここに至ってはチェスの先例に倣ってネット対局の大会ではソフト打ち対策として1手5~10秒とかの超早碁にしないとダメだよねという点では論議の余地がないようでした。

さて欧州から目を移しまして、ここ日本では欧州や米国ほど広域ではありませんのでリアルに会場に集まって一斉に対局する形式の大会が主流でありネット対局による棋戦というのはあまり聞くことがありません。
しかし幽玄やパンダでのネット対局で進行するネット棋聖戦やアマ竜星戦などがあるにはありまして、時間設定を見ると40分とか60分とかふんだんに時間が使えるようでソフト打ちの余地は充分にあると言えます。
大会運営に支障をきたすほどにソフト打ちが蔓延しないと腰を上げないだろうなとは思うのですが、洋の東西に関係無く心が弱い人や思考回路が独特過ぎる人というのは一定数いるものですから、そういう日は結構近いかもしれませんね。


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2018年3月28日水曜日

AQ導入。

いつものようにネットをだらだらと巡回していたらこういうのを見かけましたのでAQ先生をウチのPCにお迎えしてみました




結果から先に書きますとグラボを使わないバージョンの方は使えるようになりましたが、グラボを使う方はエラーメッセージが出て対局が始まってくれませんでした。

GoGuiとAQををインストールしてGoGuiの思考プログラムとして関連付ければOKという理屈なんですが、本家AQで対局を開始しようとするとGTPがナントカカントカとエラーメッセージが出て対局が進みません。










特に設定等いじらずにスタートしたんですがこのメッセージが出てダメでした。
CPUだけで動作するAQ-miniというのがありまして棋力は二~三段に落ちるという話なのですが、こちらは問題なく起動しました。
二~三段と言ってもネットの二~三段かと思われましてこれはこれで強いです。


問題なく、とは書きましたがそれはAQのスペックの範囲内での話になりましてグラフィックユーザーインターフェースであるGoGuiでは色々なことが出来るようにメニューにいろいろ項目があるのですが、AQでは対応していないことが沢山あります。

初期設定のままだと置き碁はあまり置石が多いと白番で打たずに投了して来ますw
五子までは一手も打たずに投了、四子でとりあえず打ってくれるけども大過なく二隅を打ち終えるともう勝ち目がないと判断して投了してきます。

設定ファイルを開いて書き換えることで変更できることが何点かありますが、投了に関しては投げるか・投げないかの二択で投了する勝率の調節までは出来ないようです。
まあ投了時の勝率はLeelaでも変更できませんが。
思考時間の設定は出来ますがプレイアウト数の変更は利きませんで常に設定された時間内でのベストエフォートになっているように見えます。

また十九路にしか対応しておりませんで九路や十三路で対局を始めても十九路対局のつもりで着手して来ますので盤の外側に該当する不正な座標に着手した時点で異常終了します。

ということでいかにLeela先生がユーザーフレンドリーであるかその偉大さを改めて感じますね。
あと何とかして本家AQ先生にウチのPCでも動作して頂けないものか悪戦苦闘せねばなりません。

CPUオンリーでグラボ不要のAQ-miniが問題なく動作してグラボ必須の本家AQが動作しないということは障害の切り分けを考えるにウチのPCのグラボが古過ぎて対応して頂けないのか、どこかAQの設定ファイルをいじらないといけないのか、五里霧中でさっぱり分からんのですが暗中模索するしかないですかねえ。


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2018年3月23日金曜日

十段戦第二局現地大盤解説会。

Youtubeの日本棋院公式チャンネルで現地大盤解説会の中継をするんじゃないかなという気がしましたが、せっかく申し込んで抽選の結果当選して入場券が送られてきているので行って来ました。

第二局は埼玉県戸田市での開催、東京から見て荒川を越えてすぐのところにあるので小岩からの時間距離はdoor to doorで1時間半くらいですかね。
意外と近場でした。

13時半開始で13時開場のところを12時過ぎに現場に到着してしまったので会場の戸田市文化会館の南隣にある庭園で100円ローソンで買ったおにぎりでも食うべとベンチに座るなり餌をばらまく人と認識されてしまったらしく大量の鳩による襲撃を受けて大いにビビる事案が発生、AC部の動画みたいな話になってしまいました。



会場の設営が150席で事前申し込みでそれを上回る申し込みがあり抽選ということで開始時には席がほぼ埋まりました。
ただ、平坦な会議室に大盤を設置しての解説会でしたので、棋院の二階ホールで壇上にある大盤を見上げる形とは異なり前の人が邪魔で大盤の下辺あたりがとてもとても見辛いなどありまして見ていて疲れるところがありました。
加えて近くの席の爺さんが解説を聞きながら「なるほどねえ」だの「そうなんだあ」とか「すごいねえ」などといちいち声に出して相槌をうつのがやかましくて気が散って仕方がねえよとか、携帯の着信音やメール等の通知音がひっきりなしに方々から聞こえて来て何でお前らは会場に入る前にスマホの設定で音を切らないのかとか環境的になかなか厳しいものがありました。
会場後方にビデオカメラが設置されていましたのでやっぱりYoutubeで中継するんだろうなあと思われまして、これから先はもう遠出せずにYoutubeで現地大盤解説の中継を見て済ませるということでいいのかなという考えも浮かんで来たりもしますが、さてどうしたものか。

解説は良く通るデカい声に定評のあるメイエンさん、聞き手はいつまでたってもお美しい吉原由香里さんの豪華コンビでした。





















途中でパンダネット解説の瀬戸大樹八段と記録係で手空きの外柳是聞二段の二人でゲスト解説がありまして、トークはほどほどに含みとしてある諸変化を並べまくってもらえました。





















対局の方は幽玄解説の金秀俊八段、現地大盤解説のメイエンさんともに「解説不能です」とサジを投げるような難解極まりない進行が続きましてなかなか解説した通りの展開にならないし着手の意図を説明できない場面がしばしばありまして、棋聖戦でもそういう場面が度々ありましたが井山さんの番碁を解説するのは本当に大変なんやなと少しメイエンさんを気の毒に思いました。

最終的には黒番の井山さんがコウ争いを譲っても白番村川さんの左下の石に二眼出来ないことが確定して井山さんの中押勝ちになりました。
終局後の対局室での検討もほどほどに対局者二人が解説会会場に現れましてメイエンさんを交えて大盤で検討をやってもらえました。
二人して「難しい」「分からない」と口にしてましてそりゃ解説されてる俺らも分からんわなとw





















王座・天元・棋聖戦に引き続いて井山さんが押し切ってしまいそうな流れですかねえ。
個人的にはあまりに一方的なのも盛り上がりに欠けるので少しくらいもつれてくれた方が有難いのですがそういう雰囲気が微塵も感じられないのですよね。

それで次なんですが3月31日にグランドチャンピオン戦の決勝が行われることになっているはずなんですが大盤解説会等の情報が今のところ全然出てないのでどうなってるのかなと首を傾げています。
囲碁プレミアムの電子ガイドでは31日に中継する予定になってるのですが、いつもの棋院の悪い癖で間際になって案内が流れて来る感じなのですかねえ。


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