欧州囲碁連盟(EGF)主催でパンダネットが協力しているネット棋戦でPandanet Go European Team Championshipというのがありまして、そこでの対局で相手がLeelaを使ったソフト打ちをしているという抗議があり、慎重に調査・分析を行った結果、黒であるという判定が出ましてLeelaを使用したとされる人物の同大会での対局は遡って全て反則負けにされて今期と来期の同大会への出場を停止する処分が下されました。
Pandanet Go European Team Championshipは欧州・アフリカ・中近東の37か国が代表チームを組んで団体戦を行う大会で、大会名にもある通りで対局は全てパンダネット上でのオンライン対局で行われます。 A~Dの4つのリーグに分かれて行われるこの大会のAリーグの第四ラウンドでイタリア代表チームのCarloMettaとイスラエル代表チームのReemBenDavidが対局して下記のような感じで黒番のCarloMettaが中押で勝ちました。 黒番 イタリア代表 CarloMetta四段 with Leela 白番 イスラエル代表 ReemBenDavid五段 棋譜再生 165手完黒中押勝ち 観戦していたユーザーがLeelaを使用して勝率や候補手を参考にしていたらイタリア代表の着手がLeelaが表示する候補手とほぼ全て一致したということに端を発しましてソフト打ちやってたんじゃねえのかという話になり、イスラエル代表チームが正式に抗議を申し入れました。 抗議を受けて主催・運営サイドで調査した結果、50手目から150手目までの着手のうち98%(つまり49手)がLeelaの着手と一致してこれはもう1億%クロだよねということで上述のような処分が下されたという経緯になります。 日本でもニコニコなんかの棋戦中継などで天頂やLeelaの数値や候補手をコメントするのをよく見かけますが、そこから疑念が生じたということですかね。
内部関係者がSNSで語った話では、まず疑われている人物のオフライン即ちリアルの大会での対局の棋譜をいくつか分析して中盤50手から150手についてLeelaが示す候補手上位三つで1位から5%以上離れていないものとの一致率が70~80%であると分かります。
次にソフト打ちの嫌疑がかけられている対局について同様にLeelaとの一致率を調べたところ98%で唯一違っていた手も勝率が一番高い手とは1%しか違わない候補手だたっとのことでした。