2015年12月15日火曜日

発想転換不要論。

五ヶ月間の空白の後にまた働き始めたわけですが、腰への負担が半端無くありまして終業前3時間くらいになるとマジでヤバい状態になりますもので、極力問題の部位に負担をかけまいとするために何だかすっごくC3POっぽい不自然な動きになってしまう今日この頃、皆さんいかがお過ごしでしょうか。


昨年、名古屋に小旅行した際に聖地巡礼などしまして遭難目前になるも根性で登頂に成功した代償に、駅までの帰りの道端で逆噴射寸前になった覚えなどあります。


そんなこんなありつつも日本棋院中部総本部に行ってみたらフリーで立ち寄ってすぐに打てる感じではなかったので大変残念な思いをしました。
営業時間内であれば有段者はいつ何時行っても対局相手に不自由しない市谷本院と有楽町囲碁センターが特殊なだけなんですな。

で、せっかく名古屋まで遠征をかけたんだからどこか名古屋の碁会所で打ちたいよねということでちょいと調べてオープン間もない碁会所にお邪魔したわけです。
先客の七段格の人や同じく七段格の席亭さんと打って勝敗はともかく「三段の力はあるよ」と言ってもらえて名古屋エリアでも三段を名乗れそうな雰囲気になります。
一軒だけではまだ何とも言えませんけどね。

で、しばらくその碁会所にいたわけですが、個人レッスンにやって来たシルバーな感じのお父さんに対して席亭さんが指導碁の後に「考え方が変わればすぐに強くなります」と熱く語っていました。
語られているお父さんはおそらく置石の数から察するに初段手前の級位者かと桃割れたのですが、それは多分正しいことを言っているのだろうけれども、そう言われてもハイそうですかと0スイッチが入ったように発想や考え方が変わるわけでなし、あまり有効なアドバイスになってないのではないかなあと思ったのでした。
ついさっきこの碁会所で三段格認定を頂いた人も級位者の頃から認識とか発想とか考え方とか囲碁観とか、そういうのが特に変わった覚えが無いですからねえ。

碁を覚えてから一気に上の段まで短期間で成長したもので級位者の経験がほとんどないような人から見ると級位者の打つ碁は(仕方が無いことなのですが)根本的に全てがおかしくて共感出来ないものだから、まずは根本的な考え方から変えたくなるのではないかと。

今でこそ有段者ヅラしている私ですが初段免状を取得したのが4年前で、それまでは囲碁をはじめてからの随分と長い長い間を級位者で通しておりました。
今でも「級位者かよ!」というツッコミを免れない手をまれによく打つくらいに級位者マインドに親和的であると自認するものであります(白目)。

そうした今なお残る級位者目線で考えるに、何も県代表クラスになりたいとかそういう話ではないわけですから、初段とか二段を目指す分には考え方とか発想と言われるものを変えることって必須ではないと思うのです。
筋と形に明るくなって技の引き出しの中身を充実させようとしているうちに達成されるものだと思うのですよね、っていうか達成しましたし。

ただし小手先のテクニックだけでは伸びしろはあまりないので五段とか上を目指すには不向きなやり方ですけどね。

将棋の先崎学八段が「桂馬の両アタリ」で書かれていることには、囲碁四段の腕前ながら詰碁が苦手でやらないものだから四段から上へはさっぱり上達しないとのことで、奥さんで囲碁棋士の穂坂繭三段に相談したらやっぱり詰碁をやらないとさらに上へは行けないと言われたんだとか。



詰碁をやらない先崎さんが四段で止まったという話からすれば、考え方とか発想とかの類が足を引っ張って初段になれないなんて話はとてもとても考えにくい話であり、時間と労力と多少のお金があれば手の届くところに目指すものはあると考えるのが自然ではないかと。

あまり熱く語り過ぎると「僕が考えた囲碁上達法」みたいな話になって厨二病臭がキツくなってくると思われますのでこの辺でやめておきますかねw

ということで、発想や考え方の類は変えた方が良いのだけれども、変わらずとも初段くらいには充分なれる、というか変わることなく三段まで来ている黒森さんみたいな人もいるので、頂点に限りなく近付きたいということでもなければ、そっち系のアドバイスは話半分で聞いておくのが良いんじゃないですかね、というお話でした。

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