2015年11月5日木曜日

知事杯争奪囲碁大会@愛媛県松山市(2)

さて肝心の結果ですが、勝ち残りのトーナメントで四回戦の準々決勝で敗退という事になりました。

1局目は40年前に初段免状を取ってそれっきり免状を取ってないけれども今は四段格で打っているんですよという82歳のお爺さんと定先で黒番、中盤戦に入ったところで両ニラミのサガリに気付かずに左上隅の石が部分的には二眼出来なくなる事案が発生、初戦敗退濃厚な情況に陥ります。
半ば投げ場を求めるような心持ちで大模様を張っていくうちに味の悪い受け方をしてくるもので、決して味良く取られているとは言えないこちらの死に石に活が入りそうな気配が出てきます。
さっきまで涙目で投了寸前だった黒森さん、シャカリキになって死に石をダシにして相手の大石との攻め合いに持ち込んで逆に召し捕ってやろうと悪企みします。
結果、眼あり眼なしでこちらの一手勝ちで勝負あり、逆転で中押し勝ちになります。
いやあ、やばかった。
勝勢の碁をそのまま勝ち切るというのは難しいんですよねえとゲスな笑顔でアリガトウゴザイマシタと終局の一礼をして二回戦進出です。ウフフ。

2局目は話好きな年輩のお父さんと握って白番、黒の中国流の構えを上手く制限出来ずに結構大きく囲われてしまい地合い足りねえよなあと思いながら大ヨセも過ぎて小ヨセに入ったところで少しトリッキーなヨセ方をしたら間違った応手を連打してきたもので、アゲハマ含めて白地が六目増えて黒地が四目くらい減る事件が発生地合いが足りないと言っても大差ではないのでこれはひょっとしたらひょっとするか?という雰囲気になってきます。
程なく終局・整地となりまして、盤面で白の三目負け、コミが入って白の三目半勝ちになります。
油断したと言うよりは、終盤に集中力が切れて雑な手を打ってしまったということのようで、初戦に続いて勝ちを拾うことになりました。

三局目は23歳の若いお兄さんと握って黒番、利かしたつもりが手抜きして反発してくるなど粋の良い打ち方をしてきます。
ただ、黒森さんの繰り出す高目からの邪悪な企みをかわし切れずにハマってしまうところがあり、開いたスソが両方閉まって、あろうことか模様化されてしまうなどして、なかなかペースを握れないうちに地合いに差がついて、挽回しようと頑張るんだけれども全体的に薄くなってこちらから花見コウを二連発させたところでもうコウダテが残ってねえよ!ということで心が折れたようで投了となりました。
部分的なヨミは向こうの方が一枚上だと桃割れるのですが、前のめりな姿勢が災いして手を抜いてはいけないところを手抜きして大場に先回りしたり攻めに回ろうとするものだから全体的にペラッペラに薄いので、損の無いハメ手で自分は厚く相手は薄くしてから無慈悲にボコってやろうという猛烈にクズな棋風の黒森さんとしては相性が良かったのが幸いしましたかね。
攻めっ気が強いお兄さんなので、きちんと勉強すれば数年後には私みたいな邪道の碁打ちは遠く及ぶことが出来ないくらい強くなりそうな気がします。

これでトーナメントを三勝して四戦目は準々決勝、いわゆるベスト8まで勝ち残ったことになります。
そしてその四局目は周りの参加者から「先生、先生」と言われている高齢の方とコミなしで黒番です。
現役で働いていた頃は学校の教員だったんでしょうかね。
ベスト8まで来ると、裏定石の類に限らずこちらが知っている筋は先方も先刻御承知のようで、そうそう思い通りにさせてもらえません。
とはいえ、双方それなりな感じの分かれで、まあこんなもんかなというか、お主なかなかやるなというところです。
そうした遣り取りの結果、目立つ断点が二つあって気になるけど、これがこのまま地になったらまあ普通に黒が勝つよねというくらいに大きな模様を張る展開になります。
消し気味な打ち込みに対して上から蓋をして大捕物の始まりです。
気持ち良くエイヤエイヤと追い回していたら前述の断点二つから相手の白石がつながって攻め合いに…あれ、もしかしてやられちゃった?
普通に考えて三手以上足りないんですけど!!
しかもすっごく味良く取られちゃってるし!
どうにも挽回の見込みなどありませんで、早々に投了となりました。
うーん、部分的な筋の見え方では劣るところなど無かったと思うのですが、盤面全体の見え方の点では段違いで「先生」の方が上だったようです。

ということで、愛媛県知事杯争奪囲碁大会は三・四段が参加するBリーグ戦で総勢49名によるトーナメント戦で準々決勝の四回戦で敗退という結果にとなりました。
対局内容と直接関係無いあれやこれやは次のエントリにて。



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